北海道大学 大学院医学研究院 内科系部門 内科学分野 循環病態内科学教室

不整脈班

Arrhythmia Team

診療内容

当院では、不整脈治療において、豊富な経験と科学的根拠に基づき、患者様一人ひとりに最適な治療法を提供するために努めています。また、これらの治療法を適切に説明し、実践することで、患者様の健康増進に貢献できるよう心掛けております。頻脈性不整脈の治療は、1990年代以降、抗不整脈薬に代わるカテーテルアブレーションや植込み型除細動器(ICD)などの非薬物治療の進歩により大きく変革されました。私たちは、このような非薬物治療を積極的に導入しております。

植込み型心臓デバイス治療

植込み型心臓デバイス治療とは、主に心臓不整脈に対する治療を行う植込み機器の総称であり、徐脈性不整脈に対するペースメーカー治療、頻脈性不整脈に対する植込み型除細動器(ICD)治療、心不全に対する心臓再同期療法(CRT)治療に大別できます。当院では、特に生命の危険に直面する頻脈性不整脈や心不全に対するICDやCRTを積極的に取り組んでおります。また、当院では、このようなデバイス治療を、本邦で認可される黎明期より、さきがけとして使用しており、豊富な症例経験に基づいた治療を行っております。

デバイス植込み症例数

2025年 113例 ICD/CRT-D 80例、PPM 33例
2024年 121例 ICD/CRT-D 81例、PPM 40例
2023年 116例 ICD/CRT-D 50例、PPM 26例
2022年 104例 ICD/CRT-D 39例、PPM 38例
2021年 104例 ICD/CRT-D 72例、PPM 32例
2020年 70例 ICD/CRT-D 46例、PPM 24例 
*2020年11~12月 血管造影室工事のため、検査数を制限
2019年 98例 ICD/CRT-D 72例(うちS-ICD 4例)、PPM 26例
2018年 91例 ICD/CRT-D 62例、PPM 29例
  • ※ICD:植込み型除細動器
  • ※CRT-D:両心室ペーシング機能付き植込み型除細動器
  • ※PPM:恒久式ペースメーカー

カテーテルアブレーション治療

カテーテルアブレーションは、心臓内に挿入したカテーテルを通じて不整脈の原因部位にエネルギーを加え、異常な電気信号の伝導を遮断する根治的治療法です。従来の開胸手術に比べて傷が小さく、身体への負担が少ない点が特長です。
当院では、治療対象となる不整脈の種類や患者様の心臓の状態に応じて、以下のような複数のエネルギー源を適切に使い分けております:

  • パルスフィールドアブレーション(PFA):近年注目されている、心筋細胞選択的に作用する非熱性アブレーション法で、従来の熱エネルギーを用いたアブレーションと異なり周辺臓器への合併症が少なく、心房細動治療において高い安全性が期待されています。
  • 高周波アブレーション(RF):熱エネルギーを用いたカテーテルアブレーションで広く行われている手法になります。
  • クライオアブレーション:低温(凍結)で焼灼し、周囲組織への影響を抑える治療法です。

 

また、心不全を伴う心房細動や器質的心疾患を背景とした心室性不整脈といった難治性疾患にも積極的に対応しており、良好な治療成績をあげております。特に、命に関わる心室性不整脈に対しては、札幌市内のみならず全道各地からの紹介があり、カテーテルアブレーションとデバイス管理を融合させた包括的な治療アプローチを提供しています。また、小児循環器グループと連携し、先天性心疾患を伴う難治性不整脈にも対応しています。

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カテーテルアブレーション症例数

2025年 178例 心房細動 111例、心室性不整脈 29例
2024年 179例 心房細動 131例、心室性不整脈 18例
2023年 174例 心房細動 106例、心室性不整脈 20例
2022年 179例 心房細動 100例、心室性不整脈 23例
2021年 173例 心房細動 107例、心室性不整脈 24例
2020年 152例 心房細動 88例、心室性不整脈 30例 
*2020年11~12月 血管造影室工事のため、検査数を制限
2019年 185例 心房細動 113例、心室性不整脈 30例
2018年 168例 心房細動 76例、心室性不整脈 23例