Department of Cardiovascular Medicine

臨床部門 Clinical

臨床部門

部門概要

当科は循環器疾患の診療にあたっています。循環器疾患とは、すなわち心臓や血管の疾患のことで、心筋梗塞、狭心症、不整脈、心不全、心筋症、先天性心疾患、さらには高血圧症や末梢動脈疾患、静脈血栓症などもこれに含まれます。わが国でも、高齢化や、生活習慣の欧米化に伴い、循環器疾患は増加の一途を辿っています。
北海道大学病院循環器内科では、
1.高血圧、脂質異常症、糖尿病など、生活習慣病に対する予防医療
2.急性心筋梗塞、急性心不全などに対する救急医療

3.重症心不全、難治性不整脈、心臓弁膜症などに対する高度先進医療

 

を診療の柱に掲げています。

受診されるすべての患者さんのために、質の高い先進かつ安全・安心の循環器医療を提供し、予防医療から心臓移植医療まで可能である当科は北海道における循環器疾患をお持ちの患者さんの「最後の砦」としての役割を担っています。

外来体制(2021年4月現在)

#13

専門外来

不整脈外来(担当:渡邉昌也、鎌田塁、萩原光)

心房細動を初めとする上室性不整脈や心室性不整脈に対する診断、治療適応の評価を行うとともに、原因不明の失神など不整脈疾患が疑われる患者様の診察も行っております。カテーテルアブレーションや心臓植え込み機器の移植術など侵襲的治療への不安を感じられる患者様へも丁寧に説明を行い、最良の治療を提供できるよう努めております。

虚血外来(担当:小西崇夫)

狭心症は、主に、心臓の血管(冠動脈)の動脈硬化によって起こり、血管が狭小化、心筋虚血状態に陥るもので、より重症な急性心筋梗塞と併せて、生活の質(QOL)と生命予後を脅かす疾患です。当外来では、冠動脈CT、トレッドミル検査、心筋シンチ、カテーテル検査など、病状に応じた検査を行ない、適応のある患者様には、カテーテル治療を検討、実施しています。労作時胸痛、息切れ等の胸部症状でお悩みの方に、最適な医療を提供できるよう心掛けて参ります。

弁膜症外来(担当:神谷究、小林雄太)

近年、社会の高齢化・欧米化に伴い、大動脈弁狭窄症や僧帽弁閉鎖不全症に代表される心臓弁膜症の患者様は年々増加し、その結果、弁膜症の手術件数も増加の一途を辿っています。また、以前では、高齢や併存疾患などから手術不耐であった患者様に対して、「経皮的大動脈弁留置術(TAVI)」や「経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip)」など革新的なインターベンション治療が登場して来ております。当院では、ハートチームとして診療科の垣根無く、心臓弁膜症患者様に最良の治療を提供できるよう努めてまいります。

心臓サルコイドーシス・心筋症外来(担当:永井利幸)

サルコイドーシスは原因不明の全身性炎症性疾患であり、肺・心臓・皮膚・眼など様々な臓器に肉芽腫性炎症を引き起こすことにより臓器障害を引き起こします。特に心臓病変(心臓サルコイドーシス)の合併は重大な予後規定因子となるため、心臓病変の早期発見・早期治療が求められています。また、診断・治療技術の著しい進歩から、非虚血性心筋症である心臓アミロイドーシスや心Fabry病なども診断率が向上し、一部の患者様に有効な新規治療も可能になってまいりました。
当専門外来では様々な最新診療技術(病理、画像診断含む)を駆使し、心臓サルコイドーシス(疑いを含む)・心臓アミロイドーシス・心Fabry病などでお困りの患者様に最適な診療を提供できるよう努めてまいります。
なお、当専門外来は日本循環器学会から心臓アミロイドーシスに対するビンダケル(タファミジスメグルミン)処方認定承認を受けており、道内でも数少ない処方認定施設の一つです。 

成人先天性心疾患外来(担当:永井利幸、石森直樹)

近年、小児期に先天性心疾患の手術を受けた患者様が成人を迎え、小児科へ通院をし続けるケースが増えてきています。先天性心疾患は手術を行っても成人期に心不全や不整脈を発症して再手術や不整脈治療が必要になることが稀ではなく、成人先天性心疾患患者数の増加は社会的問題となっています。当外来では、成人先天性心疾患患者様の小児科からの移行と、成人になってから発見された先天性心疾患の診療を専門的に行っています。

腫瘍循環器外来(担当:辻永真吾)

本邦における死因の第一位はがんであり、約2人に1人が一生のうちにがんと診断されています。しかし、後期高齢者では循環器疾患による死亡者数も多く、がんと循環器疾患を合併する患者が急増しています。近年、新規画像診断やバイオマーカーによるがんの早期発見、近年進歩が著しい分子標的剤を中心とするがん化学療法や放射線治療などにより、がんの寛解率や生存率は著明に改善しています。その一方で、がん化学療法や放射線治療の副作用としての心不全を代表とする心血管障害が、がん治療継続を困難とさせている問題点もあります。このような背景からがん領域と循環器領域で診療科の垣根を越え、連携して診療にあたる腫瘍循環器学という新たな臨床領域が生まれ、国内外で急速に体制整備が進められています。当院でも腫瘍循環器専門外来を開設し、多科連携でがんと循環器疾患を合併する患者の診療にあたり、がん治療医と循環器医が協働するための「窓口」になりたいと考えています。

VAD・移植外来(担当:佐藤琢真)

近年、末期重症心不全に対する植込型補助人工心臓(VAD)治療および、心臓移植治療は増加傾向にあります。当専門外来では、VADを装着して移植待機中の患者様から、移植後の患者様までの治療を継続して行っております。VAD患者様の診察では、循環動態やドライブライン皮膚貫通部の確認、機器点検、服薬・水分摂取状況を含めた日常生活に関してレシピエント移植コーディネーター(RTC)、臨床工学技士とともに確認し、安全な移植待機期間を過ごすことができるよう努めております。移植後患者様においては、RTCとともに移植後年数に応じた免疫抑制剤の調整や全身状態の確認を慎重に行っております。移植後の心臓を守り、安心して生活できますよう心がけております。

病棟体制(2021年4月現在)

#01

#02

#03

教授回診・クリニカルカンファレンス

教授回診

教授回診には、患者様の状態の把握と学生教育の2つの目的があります。病室前で担当医が簡潔なプレゼンテーションを行った後で診察を行います。
ここで学生は、教授の指導のもとで患者様にご協力頂きながら、身体診察法と特徴的な理学所見を学んでいきます。これには、技術のみならず患者様に対するマナーや心遣いの習得も含まれます。また、診察後に教授と担当医が治療方針についてあらためて確認し、診療の質を保っています。

#04
#05
#06

クリニカルカンファレンス

クリニカルカンファレンスには医局員全員が出席し、週1例の症例提示、手術症例の検討、問題症例の治療方針決定を行っています。症例提示は病棟担当医が教育的な症例や稀な疾患を有する症例を1例提示し、各分野の専門家と協力して疾患の基本からup to dateまでをプレゼンテーションし、出席者全員で議論を展開しています。これにより医局員全員で知識を共有し、医局全体の医療レベルの向上を目指しています。

#07
#08
#09
#10
#11
#12