北海道大学 大学院医学研究院 内科系部門 内科学分野 循環病態内科学教室

留学だより

Study Abroad Guide

表 和徳

留学先:Mayo Clinic, Department of Cardiovascular Medicine (USA)

2021.04.01

2020年4月より米国メイヨ―クリニック心臓血管部門(Dr. Barry A. Borlaug Lab.)に研究留学をしています。メイヨークリニックは1846年に開設され、ミネソタ州ロチェスターに本部を置き、フロリダ州やアリゾナ州などにも支部を置く米国内でも大規模な総合病院の一つです。メイヨ―クリニックにおける臨床・研究・教育はいずれも世界最高峰と評価され、U.S. News & World Report誌において、米国の病院ランキング1位の常連であり (写真1)、世界中から注目されています。
留学先のCath Labでは、循環器病学の中でも特に左室駆出率の保たれた心不全(Heart Failure with Preserved Ejection Fraction; HFpEF)に対する運動負荷心臓カテーテル検査、心エコー図検査、血液・呼気ガス分析などを同時に行い、包括的な血行動態評価・診断を得意としています。これまでに明らかにされてこなかったHFpEFの病態生理を数多く解明し、さらに有効な治療法の開発にも取り組んでいます。受け入れ責任者であるDr. Borlaug(写真2)はHFpEF のオピニオンリーダーの一人であり、その研究成果は循環器病学のトップジャーナルに数多く掲載されています。留学先での研究は質、量、スピード、そして根底にあるメンバーのリサーチマインド、そのすべてが『世界のトップ・オブ・トップ』であることを実感できます。このようなすばらしい環境の中で、世界レベルの研究へ挑戦していることに日々喜びを感じています。
研究以外でも米国の生活はとても充実しています。アフター5には、アパートに併設されているプールで遊び、ジムで筋トレに励んでいます。また、ミネソタの週末では果物狩り、釣り、スキーなどを楽しむことができます。さらに、まとまった休みには、五大湖、ミシシッピ川、ナイアガラ州立公園、イエローストーン国立公園など米国ならではの美しい大自然を体験できました。現在、2人の子供たちはプレスクールに通い、多国籍の友達と毎日楽しく遊び、既に英会話は私のレベルを超えてしまいました。もちろん初めての海外生活に戸惑うことはたくさんありましたが、それ以上に私と家族は米国での生活で素晴らしい経験をたくさんさせていただいています。とにかく色んなことに果敢にチャレンジして、失敗から学び、さらに成長していきたいと思います。
最後になりますが、このようなすばらしい海外留学の機会を与えてくださった安斉  俊久教授、永井 利幸准教授、そして循環病態内科学教室医局員、同門会員の先生方へ心より感謝申し上げます。

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